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2つの音色を同時に愉しむ

先日、四谷にて開催された田口ランディさんの詩の朗読会に行ってきました。
ご一緒した方は、皆さんすでに長年のランディさんファンの方ばかりだったのですが、
私はお名前だけは存じていたものの、実際に彼女の詩や小説を読んだことはありませんでした。でも今は、すっかり田口ランディさんのファンに。
ランディさんの詩は、なんとも言えない雰囲気を漂わせています。
でもこのちょっぴり奇妙な詩が、不思議と心に響くのです。
どんな時に、この世界観が生まれるのだろうか。
こんな小柄な方なのに(ランディさんはとても可愛らしい人です)
どこからこのヘビーな空間が生まれてくるのか・・・・・・。
そんな風に考えながら、ランディさんの詩の世界に引き込まれていきました。
そしてランディさんの詩をよりリアリズム溢れるものにしてくれたのが、
マリンバ演奏者の通崎睦美さんの演奏です。
今回の朗読会は、
田口ランディさんの詩と通崎睦美さんのマリンバとのコラボ。
会場は立ち見という大盛況でした。
通崎さんの演奏がこれまた素晴らしかった。
「音色」というように、
音には色というものがあります。
目を閉じると、詩からも、マリンバの音からも、
私の頭の中にはいろんな色が見えてきました。
暗い詩の時は、海底の暗闇をイメージするミッドナイトブルーの世界。
ちょっぴり怖いシーンの時には、真っ赤というより少し濁った赤の世界。
光が見えてきそうな時には、明るい黄色の世界が広がりました。
ランディさんの詩の音色と、通崎さんのマリンバの音色は、
どちらもいい具合に互いを高めあい、綺麗なハーモニーを奏でていらっしゃいました。
色に色を重ねていく、
お洋服で言うレイアードテクニックがお見事!
さすがです。
週末は通崎さんのマリンバの演奏を聴きながら、
田口ランディさんの小説を読む。
これ、私の新しい休息スタイルになりそうです。
いまもこのブログを書きながら、通崎さんのマリンバ演奏を耳にしています。