それにしても、ここは都心のど真ん中だと言うのに人っ子一人いないなんて、これまた私へのギフトかしら…？
このズラリと並んだベンチには、毎日仕事の行き帰りに利用する人たちの姿が反映されているかのようです。私と同世代のOLさんやビジネスマン。それにお買い物に来ているマダムとそのお友達。みんながみんな、それぞれの目的でこの場所を使っているんでしょうね。
そんな何気ないこの場所も、今日のわたしにはとても特別な空間です。
それはこのベンチを囲んだ全体の色合いにあります。
アイボリーと深みのある明るいオレンジ色のベンチ。しかも並び方にノックアウトです。2色交互に置かれているわけでもなく、均等に分かれているわけでもなく、いい具合に配置されていることに、「あ～これいい！」と見とれてしまいました。しかもバッグにあるブラウンの壁が、より一層オシャレな空間に仕上げています。ちょっぴり60年代風のレトロな雰囲気がカッコいいのです。ここには、いま風の洋服ではなく、ちょっぴり大きなサングラスに、植物柄でビビッドカラーのスカーフを頭に巻いて、インディゴブルーのデニムにパフスリーブの大胆なシルクのシャツを着て座ってみたい、そんな風にも思えたり。
ここはみんなも良く知っている駅。でもこのベンチの色みに気を止めた人はきっといないと思います。でもねこういった色のヒントが、街には溢れていることを、是非とも知ってもらいたいのです。
早速、最寄の駅のホームをチェックしてみてくださいね！
