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最後のジャッジ! 

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ああでもない、こうでもない。
色んなピンク色の帯を目の前にして、あれこれ考える私。
昨日、美人編集者のYさんと、
今後の打合せを兼ねた、最後の色校に取り掛かりました。
朝10時からスタートして終わったのが13時。
約3時間、富士山が見える出版社の広い会議室で、
納得のいくまでとことん考えて意見を出し合いました。
お陰で愛情たっぷりの最高の1冊が完成!
今回発売となる私の本は、
素晴らしい編集者さんと、
才能のあるアートディレクターさん。
そして私の考えている最も伝えたいコアの部分をきれいにビジュアル化してくださった
イラストレーターさん。
そして著者である私。
この4人でタッグを組み、年月をかけて作成してきました。
「色のひと」だけに、「色の本」だけに、
最後までとことん拘りました。
そんなこだわりに嫌な顔をひとつせず、
最後の最後まで付き合ってくださった皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
この場を借りて御礼申し上げます。
お互いがもつ才能をいいバランスでミックスさせていく。
「本をつくる」という作業は大変なことですが、
それでもつくりたい!という作家さんの気持ち、編集者さんの気持ちを
初めて体感することができました。
どうしたらお客様に手にとって見てもらえるのか?
きれいな配色だけではダメ、
かといって目立つからゴチャゴチャとした配色というのも自分的には納得できない。
「色のひと」だけに、色とりどりというのも、
私が提唱するコンセプトに反する。
本当にあ~でもない、こ~でもないと考えていきました。
自分の似合う色や自分の似合うスタイルを、
知りたいけれどどこでどう知ったらいいの?
そう考えている全国の方々にメッセージを送りたい。
また、色やスタイルはなんとなくわかっているけれど、
できるのならば、もっと上手に取り入れられるようになりたい!
と思っている方にも見てもらえたら、
そんな思いを注ぎながら作っていました。
優しい、親しみやすいということで、
暖色系の色をチョイスし、女性の好きなピンクを取り入れる。
でもそれだけではパキっとしない。
働く女性にも見てもらえるように、
やわらかいだけでなく、スッとした背筋ののびたイメージもつくりたい。
そこで青という色をセレクト。
でも真っ青では、クール&シャープな印象になりすぎてしまう。
青は青でも、少し黄みの入った温かみのある青を使うこと、
分量を少なめに使うこと、光沢感のある色を使うことで凛としたイメージを持たせることに成功。
そして最後の最後まで、頭を抱えたのが帯の色でした。
親しみやすく、トレンドでもあるやわらかいピンクをセレクトしていたのですが、
こうすると本単体でみるとパーフェクトであっても、
いざ書店に並んだ際にどうなるか?と考えると
あまり目立たない、うもれてしまいそう・・・・・・
という問題が浮上してきました。
かといって少し彩度をあげてどこからどうみても目立つ!といった色にしたものの、
いざ、手にして見ると、私の似合う色と真逆になってしまう。これはこれで問題。
お客様の気持ちにたってずっと考えてきたので、
いざ目の前にしてみると、自分のことを忘れていたことが判明。
ここからは早かった。
自分と照らしあうことで、絡まっていた何かがす~っと解けたように感じました。
最終的に選ばれたのがこちら。
.
帯の色は、凛とした華のある女性に相応しく、
また私の好きな色でもあるマゼンタを。
私らしく、それでいてお客様にも伝わる。
またセンスもしっかり残したまま、書店でも一際目立つ。
しっかり悩んで考えたからこそ、
納得のいくものを作ることに成功したのかなと思います。
私が行う自己プロデュースレッスンは、
まさに結果よりも途中過程に力をおくもの。
ある生徒さんからは、
Lustre(ラスタ)は、専門学校ではなく、大学だと言われました。
そうかもしれません。
『じっくり自分を考える』
外見をどう魅せるかも、内面とどう向き合っていくか。
どちらも必要であり、欠かすことのできないもの。
私七江が皆さんにできること、
それは私自身が、長い年月を通して自分探求してきた結果、
初めて知ることができたこと、
辿りつくことができたこと、
向き合うことができたこと、
チャレンジしてよかったこと、
そして何より、
自分を大好きと言えるようになったこと
を、
お伝えしていくことだと思っています。
今回のこの本手にしてくれた方には、
ごくごく普通の純粋な気持ちで、
「自分の色とスタイルを知れば、今よりもっと楽しくなれるんだ~」
と思っていただければ幸いです。
女性の方にはもちろんのこと、
男性の方にも是非見て貰いたい1冊です。
自分の仕事のパートナーが、同僚が、後輩が、または友人が、恋人が、母親が、
もし身近にいる人が、なんらかの壁にぶつかってちょっぴりもがき始めていたら、
是非さりげなく手渡して欲しい、そんな1冊です。