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ファッションを音色で語る!

何か1つのことを特化するってとても難しいことですよね。
ある程度の才能も必要でしょうし当然並々ならぬ努力もあるかと思います。
物心ついた頃からピアノを始め、将来は音楽家の道を歩むべくレールの上を歩いてきたことは以前にもどこかでお話したかと思います。コンクールにも出場し、そこそこの成績も残してきました。努力もしていたと思います。
ですがある瞬間からじわじわと熱意は薄れていきました。
左手が小さく、オクターブがどうやっても届かなかったことがきっかけでした。
練習をしても音を外してしまったり、しまいには楽譜通りに弾かなくてはいけない数々の名曲を、自ら音を弾いてしまうように…致命的でした。
もう無理だ‥…と幼いながらに「挫折」「苦悩」というものを味わったのを、今でもはっきりと覚えています。
練習をさぼって大好きなバスケに夢中になったり、友達と放課後にドッジボールをしたり(手が命のピアノ演奏者にとってバスケやドッチボールはそもそもあり得ません(苦笑))。
最終的には親のいいなりではなく自分で選択してピアノを弾いてきただけに、いろいろ複雑な思いだったんだろうなって、自分のことなのに、今だから客観視できます。
そうは言っても子供です。
目の前に立ち塞がった酷な現実から、ただただ逃げたかっただけなんですよね。きっと。
そういえば、あの頃黄色が大好きだったな。。色彩心理ってすごいな(黄色は逃避したいときの色なんですよ〜)。
ただ救われたのが音楽にも別の形で、しかも型にはまらない自由なスタイルで表現するものがあるんだと知ったこと。
それはそれは衝撃的でした。
ジャズピアノ、です。
たまたまラジオから流れてきたジャズピアノの演奏を聞いたのが最初の出会い。
日に日にクラシックからどこかジャズへと興味が傾いていきました(当時はジャズというジャンルとわかって聴いていたわけではありません)。
幼ながらも、なんとな〜く、いつかこんなリズムで自由にのびのびとピアノが弾けたらな…と思ったこともありました。
本格的にジャズピアノ!いうより(そもそもジャズピアノという言葉を知らなかったですから。(笑))、純粋に、ピアノの鍵盤をこんなにも自由に奏でられるんだ…というところに惹かれたのだと思います。
あれからかなりの月日が経ち、気づけば楽器で音をではなく、自分の感性で音を奏でる「色」の世界に身を置くようになっていました。
今となってはこうした流れも偶然ではなく必然だったのか、と思ったりもします。
不思議ですね。
何事も、引き合わせって…
ジャズピアノという素晴らしい音楽と出会いましたが、敢えて向き合いませんでした。
でも、あの時の一本のラジオ番組が今の私に育て上げてくれたことは確かです。
パーソナリティが誰かも、どの局だったかも、ジャズピアノというジャンルだということさえもよくわかっていませんでした。でも間違いなく背中を押してもらえたのは事実です。
この恩返しに、今度は自分のメッセージが電波を通して伝えていけたら……そんな風にぼんやり思っています。
本を思い切って出したことも…同じ気持ちです。
自分の本があの時聴いたジャズピアノのように、誰かの背中を押すきっかけになっていたら、こんなに嬉しいことはありません。
そうなってくれていたら…いいな。
ちなみに大人になった今、ジャズ音楽は大好きですが、名前を口にして言えませんし、大したこだわりもありません。
私の中のジャズの世界は、自由、解放、浪漫…かな。
何歳でもいい。どこかのタイミングで自由なピアノ演奏をチャレンジしてみたいですね。また自らも、そして周りにも聴かせられるくらいの音楽が奏でられるようになれたら、もっともっと素敵。
な~んて、今の私には遠い遠い遠~い夢のまた夢ではありますが…^^;
さて、前置きが長くなりましたが(ちっとも前置きじゃないですね〜!毎度だから許して!(笑))、
そんな演奏家としてはチープな私とは大違いの、今、ノリに乗っている友人であり、女性音楽家の秋竹朋子さんのファッションコンサルティング&スタイリングをさせて頂きました。
秋竹さんのことはかつてこのブログでもご紹介したことがありますが、彼女はピアノの演奏家であり、声の評論家でもあります。
今ではすっかりテレビの人になりつつあり、一度は見たことがあります!という方も多いのではないでしょうか。
最近ではゴールデンから深夜番組までバラエティなどにもよく出演されているようです。
すでに彼女のファンという方もいらっしゃるかもしれませんね~
私ももちろんその1人です。^^
そんな彼女、ピアノはもちろんですが、主に声の指導者として活動をされています。
”モテ声”なんてのもあるんですって。
ちなみにこのモテ声は、ドレミの”ミ”の音で話すといいらしいです♪
もちろん私も闇練中です ! 
ド♪レ♪ミ~♪(笑)
あの明石家さんまさんもお墨付き!というほど彼女のボイストレーニングは定評があります。
そんな彼女が年明けに発売する新刊での衣装を、私七江が選ばせていただきました。
今回は呼吸法や発声法を中心に本にまとめるらしいのですが、写真も沢山入るということで、ご依頼がありました。
からだのラインが見える方が実際に呼吸しているのがわかりやすいということでトレーニングウェアを用意する必要があったのですが、たかがトレーニングウェアとは言っても彼女の美声に馴染むようなものを見つけたいなと、いつものように探し歩きました。
お店の方々も秋竹さんを見て、只者ではない!と思ったようで、そっとしておいてくださいました(店員さんありがとうございます!)。すっかり彼女のマネージャー化してましたね(笑)。
さて、不思議なもので、何着か試着していくといろんなことがわかってきます。
これまでのコンサル経験から、1つの楽器を長く演奏されていた方はファッションの感覚をつかむのも特別早いんです。
似合う色も音色のように入っていきますし、上下のバランス感覚も(トップスとパンツの長さなど)ココチよいトーンはどれか?といった具合に捉えていくことができます。
「七江さ〜ん、なんでこの色私に似合うの?え、なんでなんで?不思議~」
といった具合に感覚で捉えられるんですね。
もちろん事前にパーソナルカラーコンサルも終えていますが、それとはまた違った感覚なのです。お洋服のお買い物をしているはずが、どこか音色を図りながらお店をまわっていたようにも思います。
こうして出来上がったのがこちら。秋竹さんから撮影現場のものを送っていただきました。
編集者さんを始めスタッフの方々みなさんから大好評だったようで、私もほっとしています。
本の完成が楽しみです。
他にもテレビ出演や講演用のファッションをトータルコーディネートで選んできました。
ただ今回は本がメインでしたので、普段のものはじわじわと揃えていく感じで。。
まだお若いですし予算だってあります。ただ高いものを着ればいい!ということでもありません。
彼女らしい歳相応でそれでいて今まで以上に綺麗な声のお姉さんになれればいいな〜という思いひとつで考えていきました。
その後、
周囲からも「なんだか素敵になったね!」と言われるようになったみたいで、彼女自身も本当に喜んでくださいました。嬉しいです。
これからますます輝いてメディアに引っ張りだこになっていくと思われます。
そんな素敵な友人を持てて大変誇りに思いますし、ひとりのファンとして今後も応援していきたいと思います。
秋竹さんの新刊が出版されましたらまたご報告致しますので、是非みなさんも応援してあげてください。
彼女だからできること、
私だからできること、
それぞれの良さを引き出しながら、お互いに成長しあっていけたらなって、思っています。
             
秋竹さん、先日はありがとうございました。これからも応援しています!