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次に私達ができること

「写生画」の授業で色の難しさを知った幼少時代。
「彫刻」や「書道」の時間でバランスの奥深さを知った青春時代。
思えば『色のひと』としての修行の幕開けだったのかもしれません。
小学校の校舎の写生画など、どんなに上手に下書きが出来ても、色を塗り始めるとただの落書きに変わってしまう。何度書き直しても、いつも同じところで壁にぶつかってしまう。
澄んだ青空が曇り空になっていくのも、白い絵の具がとにかく早くなくなるのも、今はちゃんと理由がわかる。
でも、当時の私には、これはすべて未知の世界。
図工や美術の時間は、とにかく苦手で、最後まで好きになれなかったけれど、色やバランスが、いかに全体を狂わせてしまうか、最後のつめが甘いと全て水の泡になってしまうことを、また違った見せ方で教えてくれた最初の時間だったように思えます。
さて、余震が続くなか、まいにち不安は隠せませんが、日本復興のためにも、動くことのできる私達がいつまでも下を向いているわけにはいきません。
私にできることはなにか?と常に考え、まずは節電を意識し、できるときには募金に協力したりと、自分ができる精一杯のことを無理のない程度に頑張ろうとしています。きっとみなさんも同じですよね?企業にお勤めの方は、きっと会社にある募金箱に入れたりしていると思います。
地震からもうすぐ2週間となります。
小さなことを小さく続けていく。これをしっかりやっていけたらと思っています。
私も含めみなさんも、毎日働いて、生活を守っていると思います。人のために力を注ぐためには、まずは自分軸をしっかり保てる状態にもっていかなくてはなりません。
すでに予測がついていると思いますが、今回の震災は社会にとても大きな影響を与えています。多くの人たちが、これからどう生きていくのかをしっかり考えなくてはならないときに日本はきていますし、私自身も覚悟をしています。
ある程度気持ちが落ち着いてきたら、ぜひ、自分のためにどうするべきか、も、考えてもらえたらと思います。私もしっかり考えていこうと思っています。
そこでみなさんにおすすめしたい、明日からすぐできることがあります。
節電のためとはいえ、毎日、薄暗い中に身を置き続けることは、決して身体のためにはなりません。今は良くても、恐らくこの節電の影響で、心のバランスを崩していく人が、これから続々と増えていくと思います。
何かのために自らを犠牲にしていくことも時にはとても大事なことですが、自分が潰れてしまっては、何の意味もありません。なので、もし、この暗い状態の中でも出来ることがあるのなら、ぜひ、積極的にやっていって欲しいと思うのです。
では、一体何をすればいいのか?
答えはとてもシンプルかつ簡単です。
着る服、身につける小物など、とにかく色のあるものを取り入れるということです。
こういう時は服も目立たないようにと、つい黒や紺といった暗い色を選びがちです。私も先週末までそうでした。ですが今週から気持ちを入れかえました。世の中に明るい光を注いでいくためにも、まずは自分が明るい色を着ていこうと思ったのです。
私達1人1人が、明るい色を意識していくことで、街も、そして心も、じわじわと元の明るさを取り戻してくれるはずです。特にビジネスマンの方は、黒や紺といった暗い色がベースです。こういう時こそYシャツの色やネクタイの色にもっと明るい色を取り入れていっていただけたらと思います。
女性もそうです。忘れてしまっているかもしれませんが、今は3月です、春です。春といえば、パステル調の色だったり、チューリップのような目に飛び込むような発色のいい明るい色だったりと、1年で最もカラーパレットの充実している時です。
元気がないな、精神的にもまだ前にいけないな、という方は、こういう時こそ色の力を借りてみてください。
色は皆さんの心をそのまま表します。自分がピンクを着たいと思えば、時間とともに気持ちが幸せになっていきます。黒を着ていれば、ずっと黒い気持ちのままです。黄色を着れば、誰よりも元気になっている気がしてきます。自分がみんなを明るくしよう!ひっぱっていこう!って思えるようになるかもしれません。オレンジを着て仲間と動けば、チーム全体をまとめていくお父さんやお母さん的な存在になっていくかもしれません。
こんな風にまずは明るい色を着て行動をしていく。これが節電や募金の次に私達ができることだと思っています。洋服にはちょっと・・・・・・、という人は、小物でもいいと思います。とにかく目に付くものに明るい色を取り入れていくように、ぜひぜひ心がけてみてください。
世の中に、わたしたちには「色」がいかに大切かということを、もっともっと伝えていけたらと思っていますので、どうかご協力ください。宜しくお願い致します。
また、この度、このブログでも何度かご紹介しておりますスターブランド社の村尾隆介さんにお声掛け頂きまして、チャリティポッドキャストに私七江も参加させていただくことになりました(詳しくは村尾さんのブログを)。
世の中を元気づけるようなトークを展開していくということで、今日ここでお話ししてきた”色で明るく!”を学べる内容となっております。500円でダウンロードができ、それがそのまま寄付となりますので、完成した際には、ぜひ聴いてください。
実は、私の幼い頃からの夢は、ラジオのDJになることだったりします。
いつか目で見る色を、音で見る色として、多くの人に届けたい!そう思っていたので、今回こうした素晴らしい機会をいただき、本当に嬉しく思っております。村尾さん、ありがとうございました!
完成は少し先になるようですが、楽しみにしていてください。私のひどいドラ声をみなさまに初披露致します(村尾さんはナイスボイスですから、どうか許してください!笑)。
さ、明日は手持ちの服でもっとも発色のいい色を着て出勤してみてくださいね!


nanae

8 Comments

  1. 職場のデスクに桜の枝を飾っています。
    この事態の中でも,つぼみはまるまるとふくらみ,
    やがてうっすらと桜色になり,花が咲きます。
    色んな出来事やニュースが日々流れてくるけれど,
    桜のように自然でありたいと思います。

  2. 連日の報道を聞いていると確かにだんだん心がカサカサになってきたり、服もどっちつかずのグレーを無意識のうちに選んでいる自分。
    kadさんが机の上に桜を飾っていらっしゃるとう書き込みがありましたが、自然界は天災に動じることなく自分の使命を果たしていてつくずく頭が下がります。先日咲いていた梅の花は散ってしまい次は桜の開花を待つばかり、ゴールデンウィークを迎えるころには青々とした若葉が生茂ってお散歩日和がやってくる。
    私も大事(家族、友人、同僚)な人たちにとってそんな存在に慣れたらなぁと思っています。

  3. >kadさん
    素敵なコメントありがとうございます!
    本当にそうですね。こういう時こそ、自然であることがいかに大事かを、学ばなくてはならないのかもしれません。
    本来ならこの時期は、桜の開花まであとどれくらいだろう・・・とワクワクしてくる時期ですよね。私達が不安に思う中、植物は変わらずスクスクと前に向かって成長しています。
    未曾有の震災ですぐには難しいとは思いますが、少しずつでも明るく過ごしていけたらと思います。
    kadさんも頑張ってくださいね!また落ち着いたらぜひ顔を見せにきてください。

  4. >ふみえさん
    グレーを選ぶ気持ち、とてもよくわかります。テレビのコメンテーターやアナウンサーたちも、グレーを着ている人が目立ちます。
    ですが、グレーという色は、最初はよくてもずっと目にしてばかりいると前に進むことが出来なくなっていきます。中立を保つことはできても、いざ、進もうと決心した時に不安に襲われたり、どっちへ行っていいのか、本当に行っていいのか、という迷いを、引き起こしてしまう危険性があります。
    ふみえさんは、お花畑のように可愛くて明るい色がとてもお似合いです。手持ちのアイテムをいつものように上手に組み合わせて、ぜひ、周囲の明かりとなってあげてください。
    梅の花から桜の花へと移り変わる今、桜の花にスポットライトをあてるのは、ふみえさんです。
    悲しい出来事、つらい出来事と同じ数だけ、私は幸せな嬉しい出来事がやってくると信じています。
    一緒に頑張っていきましょう。
    コメントありがとうございました。

  5. 最近、よく花を飾るようになりました。無意識に色を欲してあたのかもしれませんね。
    いつも通りに、ちょっとだけ冷静に、丁寧に生活するようにしています。
    半年前に異動してきた後輩が、私の格好を「毎日楽しみにしている」と言って、自身も少しずつカラフルになってきました。前の職場ではグレーや黒ばかりだったんですって!
    パーソナルカラーを習って色を取り入れる楽しさを知りましたが、周りの人も元気にするんですね。
    そんな私はオレンジ色のファンキーなマグカップを職場では使っています。

  6. 今年に入ってから、黒い服を着ている人を見るのすら嫌で(病んでますね)、外出を避けていました。
    オレンジ色の花を飾り、菜の花色の服を着て、なんとか落ち着いています。他の色は冷たすぎて。
    外見と内面が一致していませんね。

  7. >あきこさん
    花を飾る習慣は本当に素敵なことだと思います。
    花は無言でパワーを与えてくれて、癒してもくれる。今の私達には欠かせない存在かもしれません。
    オレンジ色のマグカップ、いいですね!私も元気色の小物で毎日頑張ってます。

  8. >のりこさん
    オレンジ色の花は、力を注いでくれますよね。菜の花色の服、私も着てます!同じですね。
    こういう時は、無理に似合う色を着る必要はないですよ。自分が元気になれる、前に進める色があるのなら、それを手にすればいいと思います。その代り、暗くなる色は避けましょう。
    ただ、自分を律するための軸をぶれないようにするためには、自分色は常にどこかに身につけていることをおすすめします。
    面積は小さくてもいいと思います。毎日つける。毎日目にする。これが出来ている人と出来ていない人で、大きく変わってくるのかなって思います。

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