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おくりびと

映画界最大の祭典である第81回米アカデミー賞の発表・授賞式が、22日(日本時間23日)、
ロサンゼルスにて開催され、滝田洋二郎監督の話題作「おくりびと」が外国語映画賞に見事輝きました。
「おくりびと」は山形県を舞台に、納棺師という実に奥深い職業をリアルに描いた感動作。
生と死の尊厳を際立たせ、またヒューマニズムに溢れた演出が大変評価されての受賞となりました。
 
この「おくりびと」、日本では昨年9月に公開し、興行収入が30億円を超える大ヒット作。
本木雅弘さん主演で、妻役に広末涼子さんが出演されていました。
話しによると、主演の本木さん自身がこの映画の企画に携わったといいます。
長年温めてきた作品だからこそ、多くの観客に感動を与え、また共感を得ることができたのではないでしょうか。
ちなみに私はというと、残念ですが当分この映画は見ることができそうにありません。
きっといい作品なのだろうと頭ではわかりながらも、やはり自分の身内を亡くしたばかりということもあって、正直今はかなり複雑な思いです。
映画公開当事、電車のあちらこちらに貼られた「おくりびと」のリアルなシーンが掲載されたポスターには、かなり堪えました。
たまたま立った場所が、そのポスターの前だったりすると、父のことを思い出し、涙をこらえられずに途中下車したこともありました。もしかしたら、同時期に私と同じ思いをされていた方もいらしたのではないでしょうか。
あの悲しい出来ごとからもうすぐ1年になろうとしていますが、この作品を父が生きているときに見ることができたら、また何か違ったように思います。
私は、大切な人を亡くし、今まで体感することの出来なかった人間のはかない命について、深く考えるようになりました。
この作品は、これまで誰もが”黒”だと感じていた世界に、
”彩り”や”光”があるということを教えてくれたように思います。


nanae

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